ラオスの981MW太陽光発電所建設受注【翔栄クリエイト】「世界に先駆ける太陽光EPC」日本で磨かれた施工技術活かす

翔栄クリエイトが施工を担当した、神流町太陽光発電所(群馬県)。町有地に建設され発電容量は20MW

しかし、現実は楽観できるものではない。2050年カーボンニュートラルの目標を政府が掲げた直後、帝国データバンクは、この達成可能性について企業1万1,479社に調査した。結果は、現在の取組で達成可能が僅か2.5%、今以上の取り組みを行うことで達成可能が13.3%、達成困難と達成できないとの合計は61.3%であった。またこの調査では同時に、企業が温室効果ガス排出抑制に取り組む目的と課題も調査した。これによると企業の目的は、コスト削減が55.7%で最も高く、次に法令順守、CSRやSDGsと言った企業評価に関する項目が上位であり、自社へのメリットを超えた環境への配慮は7.9%であった。更に、課題に関しては、他に優先すべき項目がある、主導する人材(部署)がいない、どこまで取り組めばいいかわからない、取り組むためのノウハウやスキルがない、の4項目が上位を占めた。

これらの調査結果を見る限り、CO2排出抑制を牽引する実動部隊である企業は、自社の利益にならない限り動かないことがうかがえる。更に実際に2050年カーボンニュートラルを達成しようとしたとしても、どうすればいいのか分からないのが実態だ。これでは日本は2030年45%削減どころか、2050年カーボンニュートラルすら達成不可能であろう。しかも太陽光や風力に関しては好適地も減少しており、バイオマスに関しても燃料の調達が難しく、地熱に関しては温泉組合などの反対も根強い状況にある。こうした困難な状況で求められるのは、実績と技術を兼ね備え、地域と真摯に向き合うことができる再生可能エネルギーの開発・施工を行う企業だ。

このような日本の現状にあって、今回ラオスの受注を勝ち取った翔栄クリエイトは、20年以上にわたって再生可能エネルギー発電所の開発・設計・施工を行ってきた実力が、世界に評価されたと言っても過言ではない。同社は、国内だけでなく、海外においても地球温暖化対策に取り組むため、2018年に海外部を設立。今回のラオスのプロジェクトでは、2020年のベトナムでのメガソーラー建設、また日本での太陽光発電所建設の経験が評価され10社の競合に勝利するなど、国際的な実績と評価も積み上げている。

固定価格買い取り制度が施行されて以降、再生可能エネルギー事業に参入し、一過性の利益を求めた企業は多いが、開発からリスクを取り、環境を守る事自体を目的として事業を行っている企業は希少だ。開発が終了して発電所を着工する段階や、発電所が完工する時点での所有する需要は益々高くなっているものの、開発をする業者がいなければ、発電所は決して増えない。開発から着工に至るには、地主との折衝に始まり、経産省・電力会社・国や県や地方自治体との専門的な打合せを重ね、何年もかけて許可に辿り付く。金銭的にも持ち出しリスクを負いながら開発をしていくのが常だ。あらゆる面の専門家を擁し、着実に開発する同社のような存在が、再エネ開発を今後も牽引する。
また翔栄クリエイトは各地で地域住民と一体となり、地方創生を支援するための再エネ開発に携わってきた。群馬県神流町では町有地を活用したメガソーラー(大規模太陽光発電所)を建設。愛媛県鬼北町では、町と共に地域の間伐材・未利用材による木質バイオマス発電プロジェクトに取り組む。岐阜県美濃加茂市では、ソーラーシェアリング(営農型太陽光発電)で再エネ発電と自然農法の両立を目指している。

翔栄クリエイトグループは、茨城県常総市と災害時に支援活動を行う災害協定を締結している。写真はその締結式において、神達岳志・常総市長(右)と翔栄クリエイト代表取締役・宇佐神慎氏

ほかにも再エネでの地域レジリエンス強化に貢献するため、ソーラパネルを二面搭載するトランク型のポータブル発電機を、様々な公共機関に提供している。熊本地震のおりには阿蘇市と益城町に1台ずつ寄贈し、携帯電話の充電スポットとして活用された。また茨城県常総市とは防災協定を結び、1台を寄贈。さらに10台を貸し出し常設されている。千葉県館山市では台風で停電した集落に22台を貸し出し、福島県いわき市の台風被害の被災地支援として小学校に4台を寄贈。災害時をはじめとする電力確保対策に利用されている。

同社の事業は、ビジネスを通して持続可能な地球自体を築くのが目的だ。従って、再エネ発電所建設だけでなく、ソーラーシェアリングと自然農法でも環境対策を行っている。農業分野においては緑の革命以来、農薬と化学肥料による大量生産の末、土地の荒廃と農業分野におけるCO2排出が問題視され始めているが、同社では既に環境への配慮と持続可能な食料供給を目指して、自然農法を群馬と茨城と岐阜にて行っている。

法令順守や企業価値向上のために環境対策に取り組む企業は多い。しかし気候変動対策のために具体的な取り組みをする企業が見られない中、翔栄クリエイトのように未来のニーズを受け止め、「本物の仕事」を届けるために挑戦する企業があることは、日本としても誇れることであろう。

今回の翔栄クリエイトの東南アジア最大級メガソーラーの受注は、海外から日本企業が評価された証であり、日本も十分に、脱炭素に向けた具体的な取り組みが期待できる希望でもある。

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