《特集》下水道展’22 東京:「未利用バイオマス」のリソースとしての下水道に注目
- 2022/7/25
- 特集
- 新エネルギー新聞2022年(令和4年)07月25日付

下水道展’22 東京
◆会期:2022年8月2日(火)~5日(金)
◆会場:東京ビッグサイト 東展示棟1・2・3ホール/会議棟
[画像・上:昨年開催された「下水道展’21」のエントランス]
公益社団法人日本下水道協会が主催する「下水道展’22東京」が、8月2日(火)から5日(金)までの4日間、東京ビッグサイトで開催される。(オンライン展示会は7月26日(火)~8月19日(金))。下水道展は下水道事業の管理者である地方公共団体などを対象に、全国の下水道関連企業・団体の技術開発の成果に基づき、下水道に関する幅広い分野の最新技術・機器などを展示、紹介すると共に、一般にも理解と関心を持ってもらうことを目的として、毎年開催される国内最大規模の展示会だ。
下水道では年間東京ドーム約1万2,000杯分(約147億立方m)の下水を処理し、その過程で多くのエネルギーを消費している。電力消費としては、全国の電力消費量の約0.7%(約75億kWh)の電力を消費し、日本の温室効果ガスの約0.5%(約596万トン)を排出している。同時に下水処理から発生する下水汚泥には、エネルギー源として高いポテンシャルがある。
令和元年度末における下水汚泥のエネルギー利用状況は、約24%とまだまだ低い。それに加えて約10%が農業利用されているが、残り約65%はバイオマスとして未利用のままだ。令和元年の下水道のエネルギー利用施設設置状況を見ると、バイオガス発電施設は118カ所で、平成19年度の22カ所から大幅に増加し、約3億kWh(約6万世帯分)を発電している。固形燃料化施設も20カ所と着実に設置数は増えている。しかし未利用のバイオマスの量を考えれば、さらなるエネルギー利用施設の整備を進める必要があるだろう。
また下水熱を利用することで、都市内の商業施設などの省エネも可能になる。都市空間内での下水熱利用は平成25年の13カ所から、令和元年には32カ所と2倍以上となっている。熱利用も2050年カーボンニュートラル実現に向けて、有効な手段だ。
カーボンニュートラルで地方公共団体に期待される役割は大きい。4月に施行された改正温対法では、実行計画を策定する(中核市以上が義務、それ以外が努力義務)ことが求められている。また地域脱炭素ロードマップや地球温暖化対策計画では、地域特性に応じた「脱炭素先行地域」を少なくとも100カ所モデル化して、「脱炭素ドミノ」により全国に波及させようとしている。
下水道のポテンシャルを引き出せるのは、地方公共団体だ。カーボンニュートラル対策として、下水道展ではエネルギー源としての下水道に着目してみてはいかがだろうか。

