【年頭所感・2023年:企業㊳】木下 元(JFEエンジニアリング株式会社 代表取締役社長)「2023年 年頭挨拶 ~『波を読む』・『漕ぎ出す』・『波に乗る』」

明けましておめでとうございます。
爽やかな気持ちで新春をお迎えのこととお慶び申し上げます。新年にあたり、私の所信をお話しします。

2023年は当社創立20周年と節目の年になります。当時約3,000億円の売上げ規模に対し、20年が経ち5,000億円を超える規模の会社となりました。今年度の当社の業績ですが、受注5,500億円、売上5,200億円、セグメント利益200億円を見込んでおります。資機材高騰等の影響もあり厳しい状況ですが、この見通しを達成すべく、年度末に向け引き続き努力していきます。

社会情勢に目を向けると、昨年のウクライナ危機に端を発した世界的な物価高騰、為替変動など、1年前から事業環境は激変しております。この変化の中にあっても、私たちは『くらしの礎を「創る」「担う」「つなぐ」Just For the Earth』というパーパスと2030年に売上1兆円規模を目指すという目標に向けた動きを強めていくことが重要です。その一例として、当社は新興国における廃棄物発電でのCO2削減に取組んでおり、昨年末エジプトで開催されたCOP27においてジャパンパビリオンへ出展し、その地球環境への貢献を世界へ向け発信しました。更には、水エンジニアリング分野のリーディングカンパニーを目指して当分野における月島機械との事業統合を決定しました。統合会社とも連携を図り、更なる飛躍へとつなげていきます。

さて、私は昨年の年頭挨拶での約束通りサーフィンを始め、湘南の波に挑戦しています。サーフィンでは「波を読む」「漕ぎ出す」「波に乗る」という一連の動作が重要なポイントとなります。そして、これには現在の難しい事業環境の中にあって、当社のパーパスを達成するために必要なプロセスと共通点があります。そこで、社員一丸となり進める今年の方針について、この3つのワードに沿って述べさせていただきます。

サーフィンでは、どの波が大きく育つか「波を読む」ことが重要な第一歩となります。同様に、2050年カーボンニュートラルへ向けて世界中で全方位的な技術開発が進む中で、何が大きな波となるか、当社がどのように活躍できるか、「波を読む」ことが極めて重要となります。その上で、水素やアンモニア活用、CCU(CO2回収・利用技術)やCCS(CO2回収・貯留技術)などの技術分野に対し、オープンイノベーションも活用して挑戦していくべきと考えています。その一環として、昨年は東京工業大学とのカーボンニュートラル協働研究拠点を設置しました。この取組では、常に周囲の状況に目を配り、柔軟に戦略を見直していくことも重要となります。

大きな波に育つと判断したら、躊躇なく漕ぎ出さなければサーフィンは始まりません。同様に、事業環境においても、新しい波を捉えるため力強く「漕ぎ出す」ことが事業の発展には必要です。当社は、海外で初の廃棄物焼却発電事業への参画と大型EPCを同時に行うベトナムのバクニンPJに取組んでいます。昨年より建設を開始し、これから多くの課題や障壁に直面するかもしれませんが、その課題への取組みの一つひとつが、当社における同様の事業発展の礎になります。
漕ぎ出した後は、タイミングを逃さずに立ち上がって「波に乗る」ことが大切です。当社では、昨年ガーナやコートジボワールなどアフリカで3つの橋梁等の工事を受注しました。これは、東南アジアや南アジアにおいて着実に実績を積み重ねてきた成果であり、これから更に波に乗ってほしいと思います。ひとたび「波に乗る」ことが 出来れば、それは事業を拡大し成長させる大きな原動力になります。「波に乗る」チャンスは誰にも必ず訪れますが、それを掴むためには、日々の準備、すなわち「波を読み」、「漕ぎ出す」姿勢を持ち続けることが大切です。社員一同がその準備を意識的に行う1年にしていきたいと思います。

日本の橋梁建設現場でともに奮闘する外国人土木エンジニアと日本人トレイナー安全とコンプライアンス遵守は全てに優先します。昨年の反省を踏まえて、改めて強い決意で臨んでいきます。最後になりますが、挑戦する企業文化の醸成と多様な個の力を最大限生かす組織作りのため、当社は風土改革やダイバーシティを推進していきます。

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