【年頭所感・2023年:学術・研究④】大和田野 芳郎(NPO法人再生可能エネルギー協議会 理事長)「再生可能エネルギーで自給率向上を加速」

昨年は、国際紛争による化石燃料の価格高騰、これに起因する各種製品・サービス価格の高騰を目の当たりにし、改めて資源の海外依存体質の脆弱性を痛感させられた。短期的な対処だけでなく、エネルギーの自給率向上が急務であることを忘れてはならない。

日本は化石燃料と原子力燃料をほぼ100%海外に依存しており、輸入せずにすむ真の自給エネルギーと言えるのは、国内の再生可能エネルギーだけである。世界各国は自国のエネルギーセキュリティ確保のために再生可能エネルギー導入を一貫して着々と進めているが、直近の再生可能エネルギーの国際会議でも「日本は、技術はともかく(ここもあやしいのだが)、コストの高さと普及の低さが問題」と、4年前と同じことを海外から指摘されている。

これまでの日本のコストの異常な高さは、規制の多さ、ルールの不明確さ、競争の欠如が原因で、明確なルールの下に健全な競争ができる環境を整備すべきである。風車や太陽光パネルについては、もはや守るべき国内メーカーは無きに等しく、設置工事や運用の経験も浅いので、市場をオープンにして高性能の海外製品とその運用技術を導入しながら、もう一度学びなおす覚悟をするところまで来ている。最近の半導体分野と同じように、再生可能エネルギーの大量導入と国産化の必要性を再確認し、国内メーカーを立て直す必要がある。

未だに、再生可能エネルギーは高い、と信じている人が多いが、約130年前にゼネラルエレクトリック社を作ったトーマス・エジソンの言葉を、最近聞く機会があった。

「私たちは電気をうんと安くつくるので、ロウソクをもやせるのは金持ちだけになる。」

ナイアガラの水力発電で電球を照明に普及させようとしていたエジソンだが、再生可能エネルギー電力が日本以外ではどんどん安くなっていることを考え、ロウソクの部分を化石燃料に置き換えれば、驚くほど現代(例えば5年後)にも当てはまるのではないか。

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