《創刊10周年特集〝エネルギーの来し方10年・行く末10年〟関連団体が再エネ『過去・現在・未来』を定量化》③(一社)バイオマス発電事業者協会(BPA)
- 2024/6/12
- 特集
- 新エネルギー新聞2024年(令和6年)06月10日付

[画像・上:2033年の導入規模は、木質バイオマス発電に対して厳しい見方もある中、石炭火力でのバイオマス専焼を含めたBPAの目標値として示している数値だ]
(一社)バイオマス発電事業者協会(BPA) 代表理事 中島啓介
地域に裨益する電源としての木質バイオマス発電事業の在り方 継続・発展図る

新エネルギー新聞の10周年、おめでとうございます。御誌で、再生可能エネルギーに関する示唆に富んだ記事を拝読する度に、その一翼を担う誇りと、電源開発という国策への責任感を感じざるを得ません。今後も益々のご発展を願ってやみません。
さて、御誌が創刊された10年ほど前に立ち返りますと、木質バイオマス発電の黎明期前といっても良い周辺環境だったと思われます。2012年7月に国の固定買取(FIT)制度が開始されてから未だ間もなく、木質バイオマス発電は、木材を用いた他の事業を生業とするなかで、余剰や引き取りの無い材を燃焼させるといったサブ的な役割でした。その後、材のサプライチェーンの拡大や高度化を経て、国産材や発電容量を大きくする輸入材による木質バイオマス発電が多く開発され、国の電源構成のなかでも大きな位置を占めるまでになりました。
表面上は、FIT制度に裏打ちされた商務的ベネフィットでドライブがかかったように映ると思いますが、国策を具現化すべく設定された制度のなかで発展してきた結果だと考えています。
他の再生可能エネルギーが適地の選定や出力特性等に特徴があるなか、木質バイオマス発電は、沿岸部では輸入材を、内陸部では国産材を扱える、適地に関して懐の広い発電方法と考えています。また、燃焼エネルギーは発電容量の絶対値を積み増すのに有効であり、系統の安定化にも貢献できます。更には、国産の燃料ボイラーや蒸気タービンにアドヴァンテージがあるなど、設備投資において国レベルでの循環経済にも寄与するものです。
引き続き、御誌がマスメディアとして担う再生可能エネルギーの発展に向けた役割に呼応するように、木質バイオマス発電への理解が広まることを期待して、10周年のお祝いの言葉させていただきます。

