【特集「ENEX2021」】②日本エンヂニヤ:無動力・無電源を特徴とした小水力発電用除塵装置
- 2020/11/30
- 特集
- 新エネルギー新聞2020年(令和2年)11月30日付

小間番号:2W-Y17(世界展示会&フォーラム)
日本エンヂニヤは、水道施設向けに、落葉や砂利を洗い流しながら取水する独自の背面取水方式と特殊スクリーンを採用した表流水取水装置「WSSウォータースクリーン」を開発し、高い評価を得ている。
[画像・上:2つのスクリーンで全量取水可能な「JJS-C」]
これを応用して、小水力発電や農業用水の除塵用に開発されたのが「JJSシリーズ」だ。今回は、全ラインアップを紹介し、除塵の仕組みと効果を訴求する。
同シリーズの特長は、無動力・無電源で除塵ができる点にある。目詰まりを起こしにくく、メンテナンス性も考慮した特殊構造で、安定した取水と容易な保守を両立させた。設備の設置・施設全体の運営コスト低減が可能となる。

ラインアップは、河川に設置する「JJS-A」、水路に設置する「同-B」、沈砂池やヘッドタンクに設置する「同-C」となる。Cタイプはこのほど、岡山県のあわくら水力発電が運営する「西粟倉第2発電所」に導入された。約200kWの発電所で、来年春頃に運転開始を予定している。また、小水力発電や農業用水向けだけでなく、ゴルフ場の池の除塵や鉄道設備の土砂流入防止対策としても導入実績がある。
「小水力発電は除塵が成否の分かれ目となる。小水力発電の普及促進を通じて、地域社会に貢献していきたい」と牧志社長は話した。